塾をやっている人間が「塾の選び方」を書くのは、なかなか難しいことです。どう書いてもポジショントークになりますから。

それでも書こうと思ったのは、「あのとき知っていれば…」という保護者の声を何度も聞いてきたからです。他塾から移ってきた方の話を聞くと、事前に知っておけば防げたミスマッチがかなり多い。

なので、できるだけフェアに書きます。うちの塾が合わないケースについても正直に触れます。

合格実績の数字だけで決めない

「〇〇高校に△名合格」。チラシでよく見る表記ですが、これだけで指導力を測るのは危険です。

なぜかというと、塾にも「得意な層」があるからです。偏差値60以上の生徒を65に伸ばすのが得意な塾と、偏差値40の生徒を50に上げるのが得意な塾は、全然違います。

お子さんの現在地に近い生徒が伸びた実績があるかどうか。ここを聞いてください。面談のときに「うちの子は平均点くらいなんですが、同じくらいの子が伸びた事例はありますか」と聞いて、具体的なエピソードが返ってこなければ、その塾はお子さんの層の指導経験が浅い可能性があります。

「月額」じゃなくて「年間トータル」で比べる

月々の授業料だけで判断するのは落とし穴です。塾の費用で差がつくのは、実は以下の部分。

面談で「年間でトータルいくらですか」と聞いてみてください。ちゃんと答えてくれる塾は信頼できます。答えを濁す塾は要注意。

ちなみにシロヤギ塾は施設管理費も教材費も原則かかりません。毎回の授業料×回数がほぼ全額です。

講師がコロコロ変わる塾は要注意

個別指導塾でありがちなのが、毎回違う講師が担当するケース。生徒からすると、毎回初対面の人に自分の弱点をさらけ出すようなものです。心を開けるわけがない。

それに、前回の授業で何をやったか引き継がれていないと、同じ説明を2回聞かされたりする。保護者の方は「プロが教えてくれている」と思っていますが、実態は大学生のアルバイト講師がシフトで回しているだけ、というケースは少なくありません。

面談時に「毎回同じ先生ですか」と確認してみてください。固定かどうかだけで、指導の質がかなり変わります。

体験授業のとき、どこを見るか

体験授業で見てほしいのは、雰囲気でも設備でもありません。先生が「答えをすぐ教えるかどうか」です。

生徒がわからないと言ったときに、すぐ解き方を教えてしまう先生と、ヒントだけ出して自分で考えさせる先生がいます。前者のほうが一見親切に見えますが、それでは生徒の頭は動きません。

もう一つ。体験授業のあとに、お子さんの現在の学力や課題について具体的なフィードバックがあるかどうか。「楽しそうにやっていましたよ」だけで終わる塾は、正直あまり信用できません。

体験授業チェックリスト

  • 先生がすぐ答えを教えていないか
  • 生徒に考える時間を取っているか
  • 正解した問題でもプロセスを確認しているか
  • 体験後に具体的なフィードバックがあるか

最後に、いちばん大事なこと

費用、指導力、講師の質。全部大事です。でもいちばん大事なのは、お子さん本人が「この先生のところに通いたい」と思えるかどうか。

体験授業のあと、お子さんに「どうだった?」と聞いてみてください。表情と言葉がすべてを教えてくれます。

うちの塾が全員に合うとは思いません。集団の中で競い合うほうが伸びる子もいます。ただ、「一人でじっくり教わりたい」「質問するのが苦手」というお子さんには、完全1対1の環境がよく合います。気になったら、まず体験に来てみてください。合わなければ遠慮なく断ってもらって構いません。